臨牀につながる独創的なレベルの高い研究を

授賞

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2017年3月12日
受賞者決定 滋賀医大 神前英明

授賞論文

Hideaki Kouzaki et al
Endogenous protease inhibitor in airway epithelial cells contribute to eosinophilic
chronic rhinosinusitis.
Am J Respiratory and Critical Care Med.2017:195,737-747

論文要旨
本論文では好酸球性副鼻腔炎における内因性プロテアーゼの役割について検討を行つた。好酸球性
副鼻腔炎では内因性プロテアーゼインヒビター(Cystain AとSPINKS)の発現が低下していた。
気道上皮細胞では環境外来抗原から誘導する上皮細胞由来サイトカインの産生抑制にプロテアーゼインヒビターCystainとSPINKSが関与することが分かつた。また複数抗原の長期点鼻マウスモデルは内因性プロテアーセインヒビターの発現減少がみられた。また内因性プロテアーゼインヒビターを点鼻すると鼻汁好酸球数、Th2サイトカインの産生抑制がみられ、鼻粘膜のポリープ様変化も抑制された。プロテアーゼの長期暴露により、上皮バリア機能の破綻、自然免疫反応の異常が引き起こされ、慢性好酸球炎の病態につながると推測された。好酸球性副鼻腔炎の病因は十分分かつていないが、内因性プロテアーゼインヒビター機能の破綻が一因である可能性が示唆された。

授賞の感想
第1回奥田記念財団学術賞の受賞を光栄に思います。正直kozakiなところ、これといつた顕著な成果を挙げているわけでもなのに、まさか自分が受賞者に選ばれるとは思つてもみませんでした。私がこのような喜びを得るにあたつては医学研究に背中を押してくれた清水教授と留学先の紀太教授のおかげであると思い、この場を借りて感謝の意を示したいと思います。授賞の吉報を耳にし、非常な驚きと同時に今後も研究を頑張ろうと、あらためて気持ちを引き締めています。今後ともよろしくお願い申しあげます。

授賞のコメント
第1回の学術賞お目とうございます。長く財団の歴史に残ります。
今回は7名の申請があり、どれも甲乙のつけがたいものでした。気道上皮細胞由来のプロテアーゼ
インヒビターの役割の解析の独創性とレベルの高さが評価されました。動物とヒトではかなりの違いがありますので、今後の研究がこの違いを乗り越えることを期待しています。

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